お坊さんと、常識を覆して生き生きしよう!

本当の花まつりはいつ?

暦と季節

<月>の会に所属し、折々に旧暦でものごとをとらえることを推奨しているOkeiとしましては、寺社関係の行事などはとくに、明治以降の太陽暦だけでなく、長らく行われてきた季節を参照しておこなってほしいと願っているのです。

中世と同じ暦で行事をおこなうことで、詩歌を理解したり、遺伝子の向こうでつながっている多くの先人たちと思いを共有したりできるからです。

そして、本日4月8日は、お釈迦さまの誕生日=「花まつり」です。

しかし、そもそも仏教が外国文化ですから、「花まつり」のようなインド発祥のこととなりますと、いったいどの季節が本当なのやら、まぁ当地と気候がまったく違いますからアバウトに「花の咲くころ」であって、この行事に関しては、月暦にこだわる必要はないように思っています。

ウンチクですが、花まつりの時期についてwikipediaから記事を引用してみました。

(中国でもいったん翻案されてしまっているので、いつが妥当なのか定説はないのですね^^;)


「花まつり」wikipediaより

北伝仏教の伝来した地方では、一般に釈迦の誕生日は中国暦4月8日とされているが、その典拠は必ずしも明らかではない。インドと基本的に同系統の暦を用いる南伝仏教圏では、釈迦の誕生日はインド系太陽太陰暦第2月15日(ウェーサーカ祭)であるとされている。インド暦の2月は中国暦の4月から5月に相当するため、中国暦4月に翻訳されたと考えられている。また、法顕の仏国記には「建卯」月の8日または1日から15日にかけて、グプタ朝治下のインド各地で祝祭が行われていたとある。中国語で「卯の月」とは春分を含む月であり、インド暦の正月祭(例えばタイにおけるソンクラーン)が起源である可能性もある。 現在においては、正月などの他の伝統行事と同じように、日本と日本以外の全ての東アジア圏や世界各地の華人社会とで日付の慣行が全く異なる。日本では、グレゴリオ暦4月8日、または寺院によっては同5月8日(月遅れ)を灌仏会とするのが一般である。他方、日本以外の東アジア圏や華人社会ではこのようなグレゴリオ暦への読み替えという考え方は存在せず、従来通り中国暦4月8日をもって灌仏会とする。

この記事を書いた人
『いいお坊さん ひどいお坊さん』(ベスト新書電子版, 2011)、『心が軽くなる仏教とのつきあいかた』(啓文社書房, 2017)ほかの著者、勝 桂子(すぐれ・けいこ)、ニックネームOkeiです。 当サイト“ひとなみ”は、Okeiが主宰する任意団体です。葬祭カウンセラーとして、仏教をはじめとする宗教の存在意義を追究し、生きづらさを緩和してゆくための座談会、勉強会を随時開催しています。
SNSでフォローする