先日、御詠歌のライブ配信をされた神奈川県鶴見・宝泉寺の横溝住職が、こんどはオンラインで梵字をご指導くださるというので体験してみました。
お寺でのリアルの梵字教室に通われているかたを中心に、Webexというオンライン会議ツールを使ってリモートでの初開催に、各地から20人近い参加者がありました。
御詠歌もそうでしたが、知人僧侶が開催しているといっても、「鶴見まで行かなければならない」のだったとしたら、自粛期間でなくても、なかなか挑戦することはかなわなかったと思います。家にいながらにして習うことができる。しかも、書いたものを直接ご指導いただけるというのは、とてもありがたいことでした。
テキストにしたがって、梵字の発生の諸説から、日本で梵字を伝えたさまざまな人物についての解説がありました。
そのあと、おもだった母音の文字を1つずつ書いてみました。
双方向なので、書けたらその都度お見せして、コメントをいただくこともできました。
わずか90分なのに、たくさんの文字に挑戦でき、驚きました。やってみるまでは続けられるか不安でしたが、終わってみると「もっと書きたい。Apple Pencil では練習できないのかな……」と挑戦しはじめていました。
私の持っていたアプリ(tayasui sketches、zen brush2)ではうまく平筆の斜め45度の線が出せなかったのですが、LINE公式アカウントでご住職に相談すると、「adobeのillustrator drawというアプリで、設定をこういうふうにすれば書けますよ」と、夢をすぐに実現できるご指導までいただいてしまいました!
私Okeiは梵字が初めてだったので、あらかじめYou Tubeで横溝和尚の梵字講座を視聴しておきました。
動画中でも説明されていますが、ほんらい会員限定にしてもよい丁寧な内容なのに、あえて公開にされているのにも理由があります。
お寺に来られる距離ではない他県の人々がこれを見て、梵字を習ってみたい! と思った場合に、郵送でテキストをお送りいただくと、遠隔地でも習い始めることができるのです。
まさに公益的発想。お寺だからこそ、梵字という切り口から、お寺や仏教について知る手がかりを増やしてもらいたい。だから、技芸を教授した対価ではないのだと。まさにお寺はこうあるべきと観じました。本日の受講者の多くが、「お金を払いたい」と申し出ていました。
そこはお寺ですから、現金書留で〝お布施〟をお送りしたらよいと思います。
行政書士的に補足しますと、定額の〝対価〟にしてしまいますと、収益事業になり規則変更もしなければならなくなってしまいます。和尚さまのお気持ちは、「仏教をひろめるための梵字講座」だと思いますので、対価をお収めする月謝制度や会費制度を要求するのではなく、〝任意のお布施〟をするのが正しい方法です。