お坊さんと、常識を覆して生き生きしよう!

「過去帳」ならぬ「現在帳」をつけよう!

樹木葬関係のトークイベントで、樹木葬をやっているある寺の和尚さんが、「植えられた樹の世話をしながら、ここを契約したのはこんなかただった、こっちはあんな人だった……と、お一人ずつ思い出していくんです。そうしないと、将来戒名つけてと言われたときに困る。ボケてられません」とおっしゃっていました。

これに付随して、「私の知り合いの僧侶は、過去帳ならぬ“現在帳”をつけていますよ」というご意見が代表の井上治代さんからありました。
年に一度のお盆の訪問の際にうかがったちょっとしたエピソード、お仕事を変わられたのだとか、以前どこそこに住まわれていたのだとか、好きな音楽は何かとか…… を、お一人ずつメモしているのだそうです。
すばらしい思いつきだと思い、<ひとなみ>でもぜひ広めてみたいと感じました。「戒名ソフトについて」でもいろいろな意見が出ましたが、お寺とご縁のあったかたがたの「人となり」がわからないと、戒名をお授けするにも困る!という声をきけば、われわれ庶民はナットクし安心できるものです。檀家関係にあっても、菩提寺の住職と檀家家族が膝を詰めて話す機会がほとんどない昨今。ご住職にしても、あまりに接点が少ないと、読経に訪問されても話題に窮することがあるのではないでしょうか。
「現在帳」をつけるという目的意識があれば、インタビューの気構えで、近況にはじまり、好きな食べ物、趣味など、いろいろに話題も広がるのではないでしょうか。<ひとなみ>では、お寺と、お寺にご縁のある人たちとの、生前からのおつきあいを推進する活動を支援しています。
「現在帳」も、そうした生前からの関係を構築するツールのひとつとして、ひろめてみたいと思います。

この記事を書いた人
『いいお坊さん ひどいお坊さん』(ベスト新書電子版, 2011)、『心が軽くなる仏教とのつきあいかた』(啓文社書房, 2017)ほかの著者、勝 桂子(すぐれ・けいこ)が主宰する任意団体です。 仏教をはじめとする宗教の存在意義を追究し、生きづらさを緩和してゆくための座談会、勉強会を随時開催しています。
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